X マネージャ (ドメイン接続用) の分散セッション
リモートセッションサービスを使用する Reflection X Advantage セッションは、基本セッションと比べて、遅延の多いネットワークや帯域幅の狭いネットワークでのセッション保持やパフォーマンス向上などの点で優れています。
以下の [リモートセッションサービス] オプションではすべて、分散セッションが作成されます。分散セッションでは、X マネージャ (ドメイン接続用) を実行するワークステーションではなく、リモートドメインノードにクライアントコネクタとプロトコルルータが作成されます。これらのオプションはそれぞれ、そのドメインノードでのヘッドレス X サーバの作成に対応しています。これらのオプションで異なる点は、ヘッドレス X サーバの作成の制御方法です。
- [セッションのサスペンド/再開]
ヘッドレス X サーバは、セッションを離れるか X マネージャ (ドメイン接続用) を閉じた場合にのみ、ドメインノード上で作成されます。この結果、後でそのセッションに再び参加することができます。
- [セッションのサスペンド/再開; 遅延の多いネットワークのパフォーマンス]
Reflection X Advantage は接続の遅延を自動的に測定し、遅延がパフォーマンスに影響するほど大きい場合には、ヘッドレス X サーバを作成します。ヘッドレス X サーバによって、ネットワーク経由で渡す必要のあるデータ量が削減され、パフォーマンスが向上します。
- [セッションのサスペンド/再開; 遅延の多いネットワークのパフォーマンス; ネットワークのフェイルオーバー]
このオプションを使用すると、セッションの実行時には常にヘッドレス X サーバの作成が強制されます。この結果、遅延を考慮したネットワークのパフォーマンスを改善できます。また、電源やネットワークの障害によってワークステーションの接続が切断されても、セッションを継続して実行することができます。
[セッションのサスペンド/再開; 遅延の多いネットワークのパフォーマンス; ネットワークのフェイルオーバー] が有効な場合のイベントのサンプルシーケンスを以下に示します。
- ドメインにログインします (下図のラベル 1 の矢印を参照)。
- セッションを開始すると、ドメインコントローラによって、ドメインノードにセッションプロセス (クライアントコネクタ、プロトコルルータ、およびヘッドレス X サーバ) が設定されます (下図のラベル 2 の矢印を参照)。また、ユーザのワークステーション (2 つ目の図に示されている) 上で X サーバディスプレイを開始します。
- X クライアントが、クライアントコネクタとの接続を確立します。X プロトコルはすべて、ドメインノードのヘッドレス X サーバに渡されます (下図のラベル 3 の矢印を参照)。
- ディスプレイの更新に必要な X プロトコルが、ワークステーションの X サーバディスプレイに渡されます (下図のラベル 4 の矢印を参照)。
注意:遅延の多いネットワークの場合、この構成によってネットワーク上のデータ交換が短絡化され、パフォーマンスが向上します。ヘッドレス X サーバの実行中に、ディスプレイに影響しないクライアント/サーバのデータ交換についてはクライアントとヘッドレス X サーバ間で行われますが、これがワークステーションの X サーバディスプレイに送信されることはありません。この結果、ラウンドトリップネットワークメッセージの数が削減されるため、ワークステーションでの応答時間を短縮できます。
リモートワークステーション通信時の圧縮
帯域幅が狭いネットワークで接続している場合、プロトコルの圧縮によってパフォーマンスを向上させることができます。Reflection X Advantage は、狭い帯域幅を検出するとリモート X サーバへのプロトコルを自動的に圧縮するよう、既定で構成されています ([リモート X サーバ通信時にプロトコルを圧縮する] = [動的])。(前述の) 分散セッションを構成する際に、狭い帯域幅が検出されると、ドメインノードとワークステーション間で渡されるプロトコル (上記の図のラベル 4) が自動的に圧縮されます。
|